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 赤岳西壁  (2002.03.16〜17)


行者のテント場を5時半過ぎに歩き始め、西壁を見ながら文三郎尾根を登る。主稜へのトラバース手前で登攀の準備。目の前にはこれから登る西壁が聳え立っていた。阿弥陀の上には黒い雲があり、時折風が強く吹いてくる。「時間との勝負になるかもね」と気を引き締めて、取り付きへのトラバースを開始。




初めての冬の登攀・・・1ピッチ目を慎重に登り終えた後、なぜか2ピッチ目は、とうとう主稜まで登ってしまうんだぁと思ったり、絶対に落ちちゃダメって思ったり、手袋のまま掴んだホールドは滑らないだろうか・・・アイゼンのツメでホントに立てるのだろうか・・・となかなか集中できなかった。けど、3ピッチ目からは無我夢中!
この日の西壁は雪や氷があまり付いていなかったおかげで、ホールドもスタンスもしっかりと取れて思ったより楽だった気がする。ただ、目出し帽をかぶっているせいか、岩場を登った後の雪壁は息が苦しかった。疲れてないのに、なんでこんなに足が重たいんだろう。頂上はもう目の前なのに。

3,000m近いところでのクライミングの辛さを初めて味わった。あと何ピッチだろうって思っていた時に、「ここで終わり」って永野さんの声がした。顔を上げると赤岳頂上小屋がすぐそこに見えた。無事登頂!! う〜ん、久々にキッツイ!と感じたことで充実できた♪



この日は、10組程のパーティが西壁に取り付いていた。かなりの混雑。でも、岩場に一人残されても、下から聞こえてくる掛け声にホットしたりした。みんな頑張ってる!
風は強かったけど、心配していたお天気は崩れることなく、雲ひとつない青空と硫黄、赤岳、阿弥陀の雪と岩のコントラストがとても綺麗だった。こんな日に登れたことはかなりラッキーだったのだと思う。岩に氷がもっと付いていたら・・・そう考えると、次は過酷な登攀になるかもしれない。




冬の登攀は今までとはまったく違う世界のような気がする。不思議な感覚で包まれ、「また一歩踏み込んでしまった・・・」そんな新鮮な空気を感じた。



また西壁に登って見たい。
(YFメンバー)


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